英霊の望郷の念に応え
一柱でも多くの御遺骨を
故国日本へ
先の大戦で海外に斃れた戦没者のうち、約112万柱が今なお異国の地に眠っています。 当協会は、ご遺族の有無を問わず、故国へ帰りたいと願われた御一人おひとりのために、 調べ、掘り、確かめ、そしてお連れして帰ります。
数字が示す現実
海外戦没者(硫黄島・沖縄を含む)約240万人をめぐる、戦後80年の現在地です。
- 海外戦没者数
- 約240万人 昭和27年度から国による収集が始まりました。
- これまでの収容数
- 約128万柱 引揚者の方々が持ち帰られた御遺骨を含みます。
- 未収容の御遺骨
- 約112万柱 戦後80年を経てなお、異国の地に眠っておられます。
- 収容可能見込み
- 約59万柱 当協会が正面から取り組む数です。
出典:厚生労働省「戦没者慰霊事業の概要」等
誰のための遺骨収集か
当協会は、遺骨収集の主体を「ご遺族」から「英霊ご本人」へ置き直すところから始まります。
これまでの遺骨収集
- ご遺族への返還を主目的とした援護事業の一環として行われてきました。
- ご遺族からの申請と情報提供が、事業の起点になります。
- ご遺族の高齢化と世代交代とともに、申請も情報も細りつつあります。
- ご遺族のおられない戦没者は、事実上、対象から外れやすくなります。
当協会の立脚点
- 主体は英霊ご本人です。故国へ帰りたいという望郷の念に応えます。
- ご遺族の有無を問わず、すべての未帰還者を対象とします。
- 申請をお待ちするのではなく、こちらから探しに行きます。
- お名前が判らずとも、まず日本の土にお還しすることを最優先とします。
6つの事業
一柱の御遺骨が故国に還るまでの流れを、6つの事業で一体として担います。
海の底に眠る、約30万柱へ
「海没遺骨は収容困難」という前提そのものに、技術で挑みます。
先の大戦では約3,000隻の艦船が沈み、約30万柱の御遺骨が海底に眠っています。 国はこれを「技術面・安全面の制約がある」として、限られた場合にのみ収容してきました。
一方、陸上の御遺骨は酸性土壌のもとでおよそ80〜100年でDNAが崩壊するとされます。 低温で紫外線の届かない海中は、むしろ身元特定の可能性が長く残された場所かもしれません。
- 40m空気潜水で潜れる限界水深
- 200m既存の海中ドローンの耐圧限度
- 500m当協会が目指す開発目標(マジックハンド搭載)
一柱が故国に還るまで
6つの事業は、この一本の流れの上で接続されています。
情報
公文書と証言から埋葬地を推定します。
調査
非破壊探査で位置を絞り込みます。
収容
記録を残しつつ丁重に発掘します。
判定
法科学的所見と所属集団を判定します。
特定
DNA型の照合で身元を特定します。
帰還
送還・慰霊祭を経てご遺族へお伝えします。
身元が判明した場合
御遺骨をご遺族のもとへお届けします。遺留品、発掘時の記録写真、鑑定所見をあわせてお渡しし、その方が「どこで、どのように」最期を迎えられたかを、可能な限りお伝えします。
身元が判明しない場合
千鳥ヶ淵戦没者墓苑への納骨をもって「日本への帰国」といたします。検体とDNAデータは適切に保管し、将来の技術進歩と新たなご遺族の検体に備えて、照合を継続します。
情報をお寄せください
ご家庭に眠る一枚の写真、一通の軍事郵便が、一柱の帰還につながることがあります。
遺品・写真・手紙
軍事郵便、写真、手帳、名簿、私家版の部隊史など。戦地の地名や部隊名が記されたものは、埋葬地の推定に直接つながります。
ご家族から聞いた話
「どのあたりで戦死したと聞いている」という伝聞でも構いません。断片的な記憶こそ、いま失われつつある情報です。
現地でご覧になった情報
海外で御遺骨や遺品をご覧になった方、ダイビングで沈没艦船に触れた方からのご連絡もお待ちしています。
ご支援について
公文書の調査、ご遺族検体の掘り起こし、鑑定技術の研究助成、そして海中ドローンの開発。 いずれも国費だけでは動きにくく、民間の資金が力を発揮する領域です。 会員・ご寄附・企業協賛など、ご支援の形についてはお問い合わせください。担当者よりご案内いたします。